STAFF BLOG
2025.06.03
S.CONNECT
想いが、家のかたちに変わるまで。
この事例は、ご来場いただいたお客様だけにお渡ししている、密度を絞らない記録です。
公開している施工事例ページでは語りきれない「お客様の言葉」「建築家のヒアリング」「設計に込めた一つひとつの理由」を、できる限り省略せずに残しました。
ご覧いただきたいのは、家のかたちそのもの以上に、「想いから設計までの距離」です。
私たちが何を聞き、建築家が何を読み取り、どのように“あなたのための答え”へと変えていくのか。
その密度を、本ページを通じてご体感いただければ幸いです。
30代のご夫妻とお子さんのご家族。
ご友人を招く時間や、家族で過ごす時間を大切にされ、日常の中にも「かっこよさ」と「居心地のよさ」の両方を求めていらっしゃいました。
第一声にあったのは、誰が見ても美しい住まいにしたいという率直な想い。
一方で、見た目だけではなく、帰宅動線、洗濯動線、将来を見据えた1階中心の暮らしまで、現実の生活に寄り添うことも大切にされていました。

「誰が見てもオシャレな家にしたいです。」── お施主様 ヒアリング当初のお言葉より
1階は、LDK・主寝室・水回り・ウォークスルークローゼットを集約した、1階完結型の構成。
2階には子ども室だけを置き、今の暮らしにも、これから先の暮らしにも無理なく寄り添う計画です。
中心にあるのは、リビングと主寝室に面した中庭。
エントランスから中庭、LDK、吹抜へと視線と光が抜け、周囲が住宅に囲まれた敷地でも、カーテンレスで伸びやかに暮らせる余白をつくっています。

お施主様からは、大きく4つのご要望がありました。
ここでは、ヒアリングでいただいた言葉と、それに対して建築家がどう応えたか、設計に込めた一つひとつの理由を残しています。

限られた床面積の中で、面積以上の広がりを感じられるよう、リビング上部に大きな吹抜を計画しました。
天井の高さが変わるだけで、視線の抜け方も、ソファに座ったときの呼吸の深さも変わります。
リビングは中庭に面して配置し、外へ開くのではなく、家の内側へ開く構成に。
外部からの視線を気にせず、窓の先に空と緑を感じられるため、実際の広さ以上にゆとりが生まれます。

ブラックとグレーを基調に、木天井のあたたかさを添えたLDKは、ホテルのような上質さと、住まいとしての落ち着きが同居する空間。
来客時にも、日常にも、同じ密度で心地よく使える場所になっています。

この家の中心に置いたのは、リビングと主寝室に面するプライベートな中庭です。
道路や隣家へ大きく開くのではなく、家の内側に光を抱き込むことで、カーテンを閉じなくても安心して過ごせる環境をつくりました。
中庭は、日中はアウトドアリビングとして、朝は主寝室へ光を届ける光庭として機能します。
室内のどこか一か所だけを明るくするのではなく、暮らしの中心に空を置くことで、家全体の気配がやわらかく整います。
お子さんの遊び場、友人との時間、家族で外の空気を感じるひととき。
外に閉じ、内に開く設計が、住宅地の中でも豊かな余白を生み出しています。

玄関からシューズクローク、洗面、ランドリー、ウォークスルークローゼットへと、帰宅後の動きが自然に流れるように計画しました。
手を洗い、荷物を置き、着替える。日々の小さな動作を、家の中で迷わず完結できる構成です。
ランドリーは脱衣と収納に近づけ、洗う、乾かす、しまうまでの距離を短縮。
家事動線が短くなることで、家事そのものが目立たなくなり、家族でくつろぐ時間が増えていきます。
主寝室も1階に配置しているため、将来的にも階段に頼りすぎない暮らしが可能です。
「今、便利」なだけではなく、「これからも安心」という視点まで含めて、1階完結型の価値を組み立てています。

キッチンはLDKの中心に据え、ダイニングやリビングと視線がつながる配置にしました。
料理をする人だけが孤立するのではなく、会話や中庭の景色を感じながら過ごせる場所になっています。
内装は、ブラックのキッチン、グレーの壁面、木天井の素材感を重ね、シャープさとぬくもりのバランスを調整。
強いデザインでありながら、日々の生活になじむよう、色数を絞って落ち着いたトーンにまとめています。

夜になると、木天井の照明がやわらかく広がり、昼とは違う表情に変わります。
友人を招く日にも、家族だけで過ごす夜にも、場面に合わせて空気が深まる住まいです。

建築家・川勝先生は、お施主様のライフスタイル全体から、こう読み取りました。
この家で大切だったのは、見た目の印象だけを強くすることではありません。
友人を招く時間、家族だけでくつろぐ時間、帰宅して身支度を整える時間。そうした日常の場面が無理なく流れることで、空間の美しさが初めて暮らしの中に定着します。
だからこそ、中庭でプライバシーを守り、吹抜で光と開放感をつくり、1階完結の動線で生活の負担を減らす。
デザインと機能を分けて考えるのではなく、どちらも同じ方向へ向けることで、この家らしい上質さが生まれています。
ここまでにご紹介してきた一つひとつの設計が、実際にどう空間に落とし込まれているか。
ぜひ、動画で歩くようにご覧ください。図面では伝わらない、光の入り方、視線の抜け方、生活動線が立体で見えてきます。
完成ルームツアー
ヒアリングで交わした一つひとつの言葉が、家のなかでどう“形”になっているか。
いくつかの場面を、ディテールでご覧ください。








この家を一言で表すなら、「中庭と暮らす、28坪の小さな豪邸」です。
ただ小さくまとめた家ではなく、必要なものを丁寧に選び、暮らしの中心に空と光を置いた住まいです。
お施主様が求めていたのは、誰が見てもかっこいい家であること。
けれど、そのかっこよさは外観や素材だけで決まるものではありません。帰宅してからの動き、洗濯が片づく距離、リビングで感じる空の高さまで、暮らしの全部が整っていることが、この家の美しさを支えています。
周囲に開きすぎず、内側の中庭へ開く。
面積を大きくするのではなく、吹抜と視線の抜けで広がりをつくる。
家事を頑張るのではなく、家事が短く済むように動線を整える。
その一つひとつが、建築家との対話の中で導き出された答えです。
この事例ページが、その「見えない設計の理由」を、少しでも身近に感じていただけるきっかけになれば幸いです。
もしご興味を持っていただけたら、ぜひ次回のお打ち合わせで、この家の話をもう一段深くお話しさせてください。
私たちが、あなたの暮らしを、同じ密度で読み解きます。
気になる家ではなく、あなたのための家を。
建築家との対話を通じて、まだ言葉になっていない理想を、ひとつずつ形にしていく。
それが、S.CONNECTの家づくりです。
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