安心して暮らすには治安は欠かせないポイントです。この記事では、浜松市の犯罪発生件数や犯罪の内訳などの統計結果を基に、浜松市の治安を詳しく解説していきます。後半では、浜松市が実施している防犯対策や安心した住まいづくりができるエリアにも触れています。ぜひ参考にしてみてください。

 浜松市の治安

浜松市は、静岡県最大の政令指定都市です。7つの行政区に分かれており、地域により人口や特色が大きく異なります。

人口が多い都心部では一部治安が悪化しやすい地域がありますが、浜松市全体を見ると政令指定都市の中では比較的治安が良く暮らしやすいでしょう。

浜松市はとくに治安の維持や防犯対策に力を入れているので、ファミリー層や子育て世代が安心して暮らせる地域が多くあります。

浜松市の刑法犯認知件数

2021年の浜松市の刑法犯認知件数は、下記のとおりです。

浜松市中区：1,374件
浜松市東区：675件
浜松市南区：416件
浜松市西区：378件
浜松市浜北区：279件
浜松市北区：265件
浜松市天竜区：53件

浜松市中区は、市民の約30％が住む浜松市の中心地です。JR浜松駅周辺などの繫華街があるため、郊外と比較すると刑法犯認知件数がどうしても増えてしまう傾向があります。

中区には教育に力を入れている文教地区があり、文教地区内は治安が良いと言われています。中区の中でもエリアにより、治安の良し悪しが分かれているようです。

また、浜松市の刑法犯認知件数は2003年に過去最高を記録して以降、減少傾向にあります。浜松市では「犯罪のない誰もが安全で安心して暮らせるまちづくり」を基本理念に防犯対策や防犯活動を行っており、継続した治安の改善に取り組んでいます。

浜松市で多い犯罪は「窃盗」

浜松市で起きている刑法犯罪の内訳を見てみると凶悪な犯罪は少なく、窃盗犯が半数以上を占めています。2021年に浜松市中区と浜松市東区の刑法犯罪の内訳を見ても、窃盗犯の割合が多いです。

窃盗犯には
・自転車の窃盗
・車上ねらい
・万引き
・空き巣

などが含まれています。住宅の被害も含まれているので、マイホームを検討するときには空き巣に遭わない防犯対策が欠かせません。

参考元：静岡県警察本部『市区町別にみた令和3年の犯罪』

参考元：浜松市『関連条例一覧』

参考元：浜松市『中区の紹介』

参考元：浜松市『第2章 浜松市の犯罪の状況』

参考元：浜松市『第3章 これまでの取組と今後の課題』

家づくりでできる防犯対策

浜松市ではどの地区でも少なからず空き巣被害が起きているので、家づくりをするときには防犯対策を検討することが大切です。

浜松市での空き巣被害の状況を見ると未施錠での侵入もありますが、ガラス破りでの侵入も起きています。侵入経路としては玄関やベランダ、窓が多い傾向があります。窓や玄関には防犯フィルムや防犯ガラス、補助錠の設置などを検討し、空き巣に遭わない住まいづくりをしましょう。

この他にも、下記のような防犯対策が検討できます。

・外部から室内の様子が見える間取りにしない
・人感センサーや防犯砂利を設置する
・安易に侵入できる死角を作らない
・夜間の見通しを良くするため街灯を設置する
・外部からベランダや2階に移動できる足場を作らない

とくに外部から室内の様子が分かると、侵入するタイミングを伺いやすくなります。間取りや窓の位置を工夫し、外部から室内の様子が分からないようにすることも大切です。

参考元：静岡県警察『空き巣の発生傾向（令和4年）』

参考元：千葉県警『「空き巣」の防犯対策』

浜松市内での通学の安全性

浜松市では通学路の安全を確保するために、下記のような取り組みを行っています。

・高齢者や事業者による通学、下校時の見守り活動
・こども110番の家の設置
・現地調査や学校へのヒアリング等を行い通学路の危険箇所等の合同点検と必要な整備の実施
・小学校にスクールガード・リーダーの設置
・市職員による青パトロールの実施

浜松市では小学校の通学路の整備や安全確認を行うだけでなく、日常的なパトロールや見守り活動を行っています。

中でも、警察官や教員のOBをスクールガード・リーダーに任命し、担当地区内の小学校を巡回しているところが特徴です。登下校時の見守りや危険箇所の確認、改善点の提案や指導を実施して安全に通学できる環境を整えています。

参考元：浜松市公式サイト『浜松市子供安全ネットワーク推進事業』

参考元：浜松市公式サイト『第3次浜松市犯罪のない安全で安心なまちづくり基本計画』

＞＞静岡県浜松市に住むなら知っておきたい子育て支援制度とは？特徴や手続き方法をご紹介

 浜松市の交番や警察署の場所

浜松市内には、6つの警察署があります。各警察署が管轄している交番や駐在所は合計60にのぼり、浜松市全域を網羅できるようになっています。代表的な6つの警察署は下記のとおりです。

浜松中央警察署
管轄：中区
所在地：静岡県浜松市中区住吉5丁目28-1

浜松東警察署
管轄：東区・南区・中区一部
所在地：静岡県浜松市中区相生町14-10

浜松西警察署
管轄：西区
所在地：静岡県浜松市西区大人見町3452番地の1

細江警察署
管轄：北区
所在地：静岡県浜松市北区細江町気賀4640番地

天竜警察署
管轄：天竜区
所在地：浜松市天竜区二俣町阿蔵8番地の3

浜北警察署
管轄：浜北区
所在地：静岡県浜松市浜北区小松3218

中でも、浜松中央警察署は、浜松市中区を管轄している主要な警察署となっています。

参考元：静岡県警察『交番・駐在所一覧表』

浜松市で実施している防犯対策

浜松市では生涯にわたり安心して暮らせる地域社会を実現するために「浜松市犯罪のない安全で安心なまちづくり条例」を策定し、警察や行政機関、市民が一丸となり防犯対策に取り組んでいます。一例として、下記のような防犯対策を実施しています。

・防犯情報の配信や防犯に対する講習会の実施
・公園周辺住民の生活環境の確保
・商店街や自転車の盗難が心配される地域への防犯カメラの設置
・犯罪発生を抑制するため青色回転灯を装着した車両の防犯パトロールの実施

公園や商店街周辺など環境が悪化しそうな場所には、防犯カメラや街灯を設置。また公園は街灯点灯時間を制限し、深夜の騒音対策を実施しています。

他にも、浜松市暴力団排除条例や浜松市子ども育成条例、浜松市公園条例なども策定し、一定のルールを定めて防犯対策を行っています。

参考元：浜松市公式サイト『第3次浜松市犯罪のない安全で安心なまちづくり基本計画』

参考元：浜松市『第3章 これまでの取組と今後の課題』

参考元：浜松市『関連条例一覧』

浜松市で安心した住まいづくりができるエリア

浜松市は全国2位の面積を有する広い地域なので、理想のライフスタイルに合わせて住みたい地域を検討しやすいです。治安と利便性の双方を重視したいなら、中区の文教地区である広沢・蜆塚エリアがおすすめ。学校や公共施設が多く、ファミリー層が暮らしやすい環境が整っています。JR浜松駅や主観道路まで比較的近いので、市内外にアクセスしやすいです。

また、刑法犯認知件数が少ない北区も、治安を重視したい人に向いているエリアです。利便性には欠けるものの豊かな自然が残っており、四季折々の風景を楽しみながらゆっくりと暮らせます。中区と比較すると土地価格も抑えられる傾向があり、広々とした住まいも検討しやすいでしょう。

参考元：浜松市『浜松市の強み・魅力』

＞＞浜松市の建築相場と坪単価まとめ！自分の年収でできる家づくりとは？

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